白亜紀後期の食物連鎖の頂点に立ち、今現在もその人気を欲しいものにしているティラノサウルスですが、実は意外な秘密を持っていることをご存知でしょうか。
そこで、ティラノサウルスの知られざる秘密について解説していきます。
秘密その1:贅沢なおじさんがなる、あの病気を患っていた?
不動の人気を誇る肉食恐竜であるティラノサウルスは、映画においてどんな場面でも主役の座をかっさらってしまうほどの迫力がある恐竜です。
そんなティラノサウルスですが、実は多くの人には知られていない、知られざる秘密を持っていることをご存知でしょうか。
そこで、ティラノサウルスにはどんな秘密があるのかについて一つずつ解説していきます。
まず、中高年の男性に発症が多いとされている、ある病気にかかっていた可能性が高いとされているのですが、何の病気なのかご存知でしょうか。
それは、「痛風」です。
なぜティラノサウルスが痛風になったのかという背景としては、肉食恐竜の性とも言える悲しい習性が挙げられます。
ティラノサウルスに限らず、ライオンやチーターなどの肉食動物が捕まえた獲物を食べるとき、必ずと言っていいほど栄養価が高い内臓から食べるものです。
そこから、自分の体内では生成できないビタミンやミネラル分などの摂取するのですが、それはライオンなどに限らず肉食恐竜であるティラノサウルスにも同じことが言えます。
ただし、ライオンやチーターなどの肉食動物の場合、内臓や肉などの栄養価が高い部分を食べ過ぎて尿酸値が高くなっても、それを自然に排出することが出来る体のシステムがあるとされています。
しかし、ティラノサウルスにはそのシステムが存在しなかったことから痛風になっていたのではないかと考えられているのです。
あの白亜紀の王者が、親指の付け根などの関節痛で悩んでいたのかと思うと非常に意外ではないでしょうか。
秘密その2:実は吠えない
ティラノサウルスの再現映像では、獲物を捕まえたり他の肉食恐竜と闘う際などに雄々しく吠えているようなシーンを見かけることがあるとされていますが、意外な秘密の一つとしてティラノサウルスは吠えなかった可能性が高いとされています。
もし声を出していたとしても、「ブーブー」や「くーくー」といった口を閉じたままでノイズを発生していただけとされており、ゴジラのように咆哮をあげて火を噴くことも当然なかったことが考えられます。
なぜ、ティラノサウルスが吠えていなかった可能性が高いのかというと、ティラノサウルスと非常に近いその子孫たちを調べることで分かると言えます。
ティラノサウルスと近い子孫としては鳥類、そしてワニが挙げられますが、これらの祖先は実は共通しており、それがそのまま恐竜の祖先であったことがあるのですが、これらの生き物には大地を揺るがすような咆哮をあげられるような発声器官はそもそも存在していないとされています。
そのことから、元を辿ると行きつくティラノサウルスにも、当然そのような発声器官はなかったのではないかと推測できるのです。
ただし、発声器官と言うのはそもそも骨ではなく軟部組織であり、化石として残るもののほとんどの部分は朽ちてしまうため、実際に発生器官がどのようなもので、どんな声を出していたのかというのはわからないことが多いようです。
秘密その3:共食いをしていた
今現在生息する生き物の中にも、同類の種を食べてしまう共食いの生き物はいるとされていますが、実はティラノサウルスも共食いをしていたという事実があるとされています。
それは、発見されたティラノサウルスの化石に同種のものと思われる噛み跡が残っていたことから、共食いしていた可能性が高いと言われています。
一時期の肉食恐竜よりも大型化したことにより肉を捕食してもすぐに代謝して空腹になることから、お腹が空きすぎてこの際同じ種類の恐竜の肉でも食べられれば食べてしまおうと考えて襲っていたのかもしれません。
また、走るのが遅いために捕食できずに死肉をあさっていたという説もあるとされており、だからこそティラノサウルスの体内には多くの寄生虫がいたと言われていますが、これも実は定かではないとされています。
前述したように、共食いするくらい日々食物に飢えていたことを考えると、死後それ程経っていない歯肉があったとしたら空腹のあまり食していたことから、そのように死肉をあさると言われるようになった所以ではないかと考えられます。