恐竜の子孫が鳥類であるということはもはや当たり前の常識として定着しつつあります。
では、そんな祖先と子孫の関係にある恐竜と鳥類にはどんな共通点があるのでしょうか。
目次
共通点その1:羽毛の有無
恐竜が鳥類の祖先であるというのは今ではもはや常識として考えられていますが、そのように言われる理由としては様々な共通点があるからとされています。
では、実際にはどのような共通点があるかについて解説していきますが、まず挙げられるのは羽毛の有無についてです。
もちろん、恐竜の中には羽毛がない種類のものもいるとされていますが、白亜紀後期に生息していた小型の恐竜の一部には羽毛を生やしている種類もいるとされており、その見た目も現在生息している鳥類に酷似していたとされています。
ティラノサウルスなどの獣脚類などは、実際には皮膚は爬虫類のようなウロコに覆われており羽毛は生えていなかったとされていますが、その幼体の頃は実は羽毛を持っていたのではないかと考えられていることから、何らかの時期や形で恐竜が鳥類と同じく羽毛を持っている可能性は非常に高いことが伺えます。
共通点その2:気嚢を持っている
恐竜と鳥類の共通点はまだあるとされており、恐竜が鳥類の持つ気嚢を持っていた可能性が高いのもその一つです。
私たち人間を始めとする哺乳類は、肺を使って呼吸を行っていますが、鳥類にはその肺がないとされています。
その肺の代わりに気嚢という臓器がありこれがポンプの役目をして酸素を供給しているのですが、この気嚢は肺よりもより効率的に呼吸ができるとされており、そのために鳥類は酸素濃度が低い上空などでも呼吸をすることが可能であると言われています。
この気嚢は、実は恐竜も持っていた可能性が高いとされており、恐竜があそこまで巨大化して繁栄できたのもこの気嚢によって呼吸効率が良かったことが大きな理由ではないかと考えられているのです。
2005年には、マジュンガサウルスの脊椎骨の構造から高い確率で気嚢があったことが証明され、それが恐竜と鳥類の共通点はもちろん、恐竜が確実に鳥類の子孫だということも明らかな証拠の一つとなったのです。
共通点その3:骨格について
恐竜と鳥類が祖先と子孫の関係だとして考えられるのは、骨格についても多くの類似点があることも理由とされています。
恐竜と鳥類の骨格の共通点としては、3つ以上の仙骨を持つことや、手首の骨である手根骨が半月型であるため手首を回転させることが出来ることなどが、恐竜と鳥類の骨格における共通点と言えます。
その他にも、左右につながっているV字型の鎖骨を持つことや恥骨が後方に伸びており坐骨と並行になっていることも共通点です。
また、二足歩行に適した骨格をしていることも共通点であり、このことから考えて高い確率で恐竜が鳥類の子孫であることは確かと言えるのではないかと思われます。