一昔前に比べて、最近の恐竜の復元図の皮膚の色は本当に鮮やかな色が多いとされています。
実際にその色は本当なのか、なぜわかるのかについて解説していきます。
恐竜の皮膚の色は本当なのか?なぜわかるの?
恐竜は一昔前までは爬虫類の祖先として考えられていたため、カーキ色や茶褐色など爬虫類と似た色で色づけされていました。
しかし、最近では羽毛を持つ恐竜の化石なども増えてきたことから、様々な色の恐竜の復元図が見かけられるようになってきています。
中には、鮮やかなブルーや赤など、今までの恐竜の色からでは想像できないような復元図も少なくありません。
ただ、ここで一つ疑問に思うのは恐竜のその色は本当の色なのかということです。
また、もしその色が本当ならなぜわかるのかということですが、実際はどうなのでしょうか。
実は、羽毛があることを化石などから発見できることはあっても、色と言うのは実際に化石からわかることはないとされています。
つまり、恐竜の皮膚の色が本当にあのように鮮やかな色かどうかはなぜわかるのかというよりも、わからない上で色づけていることになります。
どのように恐竜を色づけしていくのか
では、化石からでは本当の色がわからないとされている恐竜の色はどのように色づけしていくのか気になるところです。
本当の色がわからないのですから、適当に付けているのではと思われがちですが、実はそんなことはありません。
前述したように、恐竜の本当の色は化石からではわからないとされているのですが、では何を参考にしているのかというと今現在生息している鳥の羽の色を参考に色づけしているとされています。
その他にも、どこに住んでいるのか、水辺なのか陸上なのかということを考えつつ、姿や形が似ている爬虫類なども参考にしています。
アマゾンやガラパゴス諸島、コスタリカなどの地域に生息している、近年発見されている新種のトカゲの仲間にはかなりカラフルな色の種類もいるため、それらの生き物を参考にしていることから恐竜の皮膚の色はあそこまで鮮やかな色をしているのかもしれません。
恐竜の本当の皮膚の色が分かる?
基本的には恐竜の皮膚の色は今現在生息している生き物を参考にした推測でしかなく、本当の色かどうかというのは難しいところとされていましたが、最近の研究により化石から本当の恐竜の色を再現することもできる可能性があると言われています。
それは、化石に残されている色素を含む細胞内小器官であるメラノトームの特定に成功したことが関係しています。
メラノトームとは、人間の髪の毛の細胞に100個も入るとされているほどごく小さな器官のことであり、現在の鳥類にもメラノトームは存在し、2008年に始めて鳥類の化石からその痕跡が見つかったとされています。
まだまだ分からないことも多いとされていますが、近い将来本当に恐竜がどんな色をしていたのかがわかる日もそう遠くないのかもしれませんね。