恐竜は人間が想像する以上に非常に大きい生き物だったとされています。
では、なぜ現代にはそこまで巨大な生き物が存在しないのでしょうか。
理由その1:現代は巨大化に適した環境ではない
恐竜が現代にいたら良いと考えるのは、恐竜好きであれば一度は考えることだと思われますが、なぜ恐竜が現代に存在しないのでしょうか。
もちろん、恐竜は姿かたちを変えて進化して鳥類となって現代に生息しているという言い方もできますが、できることならあの巨体のまま現代に生息して欲しいと多くの人が思っていることでしょう。
では、なぜ現代には恐竜のような大きな体の生き物が生息していないのでしょうか。
地球上で最も大きな部類に入る生き物としてはクジラやジンベイザメ、最近ではダイオウイカなどが挙げられますが、どれも海にいるために人間の目で実際に見ることは不可能であることが多いとされています。
できることなら、陸上において恐竜のような大きな生き物が生息していたなら良いのですが、なぜ恐竜のような巨体の生き物が地上に生息していないかと言う理由としては、今現在の地球上の環境が恐竜のような巨大な生き物が生息するのに適した環境ではないから、ということが考えられます。
恐竜が生きていた時代と言うのは今よりも6倍も二酸化炭素の量が多く、その分植物も豊富に育ったために、それを食料とする草食動物たちも十分に食べ物を確保することが可能であったため、巨大化できたのではないかと考えられています。
また、今よりも平均気温が10~15度ほど高かったとされており、温暖な気候だったからこそあそこまで大きくなれたのではないかと思われます。
つまり、恐竜のような巨体の生き物が現代に生息するためには環境がある程度整っていなければいけないということになります。
理由その2:重力の問題
恐竜のような生き物がなぜ現代に生息していないのかという他の理由としては、重力の問題も考えられます。
草食恐竜の中でも、最も巨大と言われているアルゼンチノサウルスは、体長45メートルにもなる巨体だったとされていますが、それだけの巨体だと体を支えるのも非常に大変です。
実は、一説では恐竜時代は今よりも重力が低かったとされており、だからこそ恐竜たちは巨大化しても問題なく体を支えることが出来たと言われています。
今現代の重力で恐竜が存在したとしても、体を支えることが出来ない可能性が考えられます。
そのため、恐竜の様に大きな生き物は海の中以外に存在していないのではないでしょうか。
ただ、また別の説では恐竜時代と今の現代と重力はそれほど変わっておらず、だからこそ恐竜は体が大きくなるにつれて自分の体を支えなくなって死滅したとも一部では言われているのですが、本当のところはわからないと言えるかもしれません。
理由その3:小型化することが生きる知恵だった?
少し恐竜とは異なりますが、私たちの祖先と近縁にあったとされている類人猿であるギガントピテクスは、体長3メートル、体重は500㎏にも及ぶ巨体だったとされています。
人間に近い類人猿にもそれだけの巨体がいたのですが、結局は絶滅してしまい生き残ったのはもっと体の小さいアウストラロピテクスなどの類人猿でした。
そこから推測した理由から考えると、小型化していくことが生きていくための知恵であったのではないかと思われます。
体が大きくなれば、もちろんメリットもあると思われますがそれだけたくさんの食料が必要になったり、子孫の個体数をあまり残せないなどのリスクも背負い込むことになります。
結局、恐竜は全盛期にあれだけの巨体を誇ったものの結局生き残ったのはドロマエオサウルス類などの小型の恐竜だということは、生き延びていくためには大き過ぎる体は不利だということになるのではないでしょうか。
だからこそ、現代には恐竜のような巨大な生き物は海以外に存在しないのではないかと思われます。