恐竜の種類によっては羽毛を生やすものもいたことから、恐竜の一部が進化して鳥類になったのではという学説はもはや常識となっていきます。
ただ、実際本当に恐竜は鳥類などと同じように恒温動物なのか、あるいは爬虫類と同じく変温動物なのでしょうか?
恐竜はずっと変温動物と思われてきた?
一昔前では、その姿かたちから恐竜の子孫はずっと爬虫類だと思われてきましたが、様々な研究が進むにつれて今では恐竜の子孫は鳥類ではないかと考えられてきています。
長い間、恐竜の子孫は爬虫類だと思われてきたことから、恐竜は変温動物なのではないかとも考えられてきました。
しかし、様々な研究や化石の証拠から実は変温動物ではなかったのではないかという裏付けが明らかになったことから、今では恐竜は変温動物ではないと考えられてきています。
では、変温動物ではないとしたら、やはり恐竜もその子孫と同じく恒温動物なのでしょうか。
恐竜は恒温動物ではない?
恐竜は爬虫類とは異なり変温動物なのではないかと考えられてきましたが、恐竜に関する様々な研究が進んでいくうちに実は変温動物ではないかという結論に達したとされています。
では、やはり鳥類や私たち哺乳類と同じく恒温動物なのかと考えるのが普通ですが、実は簡単に恒温動物であるとも言い切れないと言えます。
なぜなら、もし恐竜が本当に恒温動物であったなら矛盾する理由がいくつかあるとされているからです。
もし恐竜が恒温動物であったとしたなら、体温を維持するために大量なエネルギーを消費する必要があるため、あんなに巨大化することが出来なかったと考えられます。
恐竜が巨大化できたのは、恒温動物ではなかったから、という可能性が高いのです。
また、恐竜が生きていた時代は温暖な気候だったことから、体温が上がり過ぎた場合にその熱を体から熱を逃がすことが必要になります。
クジラなどのように大型の生き物でも水中に生息していればあまり気にする必要はないですが、恐竜のような巨大な生き物が巨大な体からその熱を逃がすのは非常に苦労したことが考えられます。
これらの理由から、恐竜は恒温動物でもないと言えるのです。
結局恐竜は変温動物と恒温動物のどちらなのか
では、実際のところ恐竜は変温動物と恒温動物のどちらに分類されるのでしょうか。
実は、どちらでもないというのが正しい回答と言えるかもしれません。
なぜなら、動物の多くは変温動物と恒温動物の白黒ではっきり分けられるほど簡単な構造ではないと言えるのです。
恒温動物の中でも内温性の種類もいれば、変温動物でもそこまで外気温に左右されない種類まで様々だとされています。
研究者たちが恐竜の化石からその代謝率を調べたところ、恐竜は変温動物と恒温動物のおよそ中間に位置する研究結果が出たことから、恐竜は結局変温動物でも恒温動物でもないという結論になったとされています。
恐竜が今現代に生息しているわけではないので、その説も結局は仮説になってしまうのですが、恐竜がどのように自分の体の体温を維持していたのか、体温調節をしていたのかというのは、この先恐竜に対する研究が進んでいくことで分かってくることも出てくると言えるのではないでしょうか。