恐竜の大型の種が絶滅した時代が分かる理由として、生存境界であるK-T境界という名前が出てくることがあります。
では、そのK-T境界とはどんなものなのかについて解説していきます。
恐竜の生存境界と言われるK-T境界とは?
恐竜が絶滅した時、人類はまだ誕生さえしていないのになぜ恐竜が絶滅したことが分かるのか不思議に思ったことはないでしょうか。
恐竜が絶滅したのは6500万年前と言われていますが、なぜその年代までわかるのでしょうか。
それには、恐竜が生存していた時代の地層が大きく関係しているとされています
その地層は、K-T境界層と呼ばれているのですがなぜその地層から恐竜の絶滅した年代が算出できるのでしょうか。
K-T境界に含まれるイリジウムがヒント?
では、恐竜の生存境界と言われるK-T境界とは実際にはどんなものなのでしょうか。
恐竜の生存境界とも言われるK-T境界とは、恐竜が生存していた白亜紀後期と、その後の時代である第三紀の時代の境界のことを指します。
ご存知の通り、第三紀にはすでにほとんどの大型の恐竜は絶滅しているのですが、K-T境界と恐竜の絶滅が良く関係視されるのはK-T境界に含まれるイリジウムがヒントとされています。
イリジウムは地表表面にはほとんど存在しない元素であるのに対し、なぜかK-T境界には多く含まれていることから、巨大隕石の衝突によってイリジウムがその地層にもたらされたのだとして話題になっています。
つまり、その境界こそが恐竜の生存境界と言えるのではないかという結論になっているのです。
ただ、K-T境界は世界各地にも存在していることと、地表には存在していなくても地球の中心には多く存在していることから、隕石の衝突だけでなく地球の中心からのマグマが流れ出したことによる影響も恐竜絶滅に関わっているのではないかと考えられています。
隕石衝突後も何種類かの恐竜は生存していた?
隕石衝突と恐竜の絶滅が関係があることは理解できたと思われますが、その衝突の際には様々な要因が重なって恐竜のほとんどは死に絶えて小型の種類しか残らなかったというのが定説となっています。
しかし、本来滅びているはずの恐竜が生き残っていた可能性もあると言われているのをご存知でしょうか。
その恐竜の種類としては、ハドロサウルス、アンキロサウルス、イグアノドン、オリエンタリスを始めとする24種類の恐竜だとされています。
なぜ、これらの恐竜が生き残ったという可能性があるのかというのは、呼吸器にヒントがあるとされており、他の恐竜に比べて実に複雑な構造をしていたことが理由とされています。
彼らの呼吸器が他の恐竜とは違い複雑な構造になった理由は、隕石の衝突後の汚染された大気の中でも生き残れるように短期間で体を進化させたからなのではな胃かとも言われているのです。
それを考えると、隕石の衝突前からすでに恐竜の世界には何かしらの異変や汚染など環境悪化があったとされており、それに対応できなかった種類だけが絶滅してしまったとは考えられないでしょうか。
もちろん、実際の事実はどうなのかは定かではありませんが、恐竜の生存境界とも言われるK-T境界層が必ずしてもすべての恐竜が滅びた証拠と決めつけてしまうのはいささか乱暴であるのかもしれません。