もし恐竜が現代にいたら生きていけなかった理由

恐竜は当然現代には生存しておらず、私たちが見ることが出来るのは博物館の骨格標本のみと言えます。

しかし、もし恐竜が現代にいたら恐竜たちはどのように過ごしていたのか、そもそも生きていくことが出来たのでしょうか。

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理由その1:食料危機の問題

隕石の衝突があと少しずれていたら、もしかしたら今現在地上に君臨しているのは人間ではなく恐竜だったかもしれません。

しかし、もしその恐竜が今私たちがいる現代にいたらどのような感じになっていたのかを想像するのは興味がないでしょうか。

ゾウやキリンなどの大型動物のように動物園などで見られるようになったのか、あるいは有名な恐竜映画みたくショーを楽しむなどのことが出来たのか、謎は深まるばかりです。

恐竜がもし現代にいたらどんなに良いかと思われますが、様々な観点から考えていくとまず恐竜が現代に生きること自体が難しいと考えられます。

その理由として考えられる一つが、食料の問題です。

白亜紀後期に活躍していた恐竜は、ほとんどが10メールを超す大型なものばかりでしたが、今現在地球上にいる生き物の中で、陸生でそこまで大きい生き物は存在しません。

そのため、あの巨体を満足させるほどの食料を確保することが難しく、もし現代にいたとしても食料が足りなくて餓死してしまうのではないでしょうか。

もちろん、肉食恐竜に関していえば同じ恐竜の草食恐竜を捕食すれば賄うことはできそうですが、草食恐竜の食料はそこまで確保できないことが考えられます。

今でさえ森林伐採が問題になり植物や自然が失われている中で、草食恐竜が繁殖していけるほどの植物を確保するのは非常に難しいでしょう。

草食恐竜が滅びてしまえば、当然それを食料としている肉食恐竜も生きていけないのではないでしょうか。

理由その2:重力の問題

恐竜が現代にいたらと考えること自体が難しい問題として、重力の問題もあると言えます。

恐竜が生きていた時代の重力は、恐竜の巨体から考えると今よりずっと低かったのではないかと思われます。

もし今より重力が低い状態であれば、あの巨体を支えることも可能なのですが、今の地球の重力ではそれは難しいと言えるでしょう。

ディプロドクスやアルゼンチノサウルスに代表される草食恐竜は10メートルどころか20メートルを超えるものまでいたのですから、それを今の重力で支えるのは至難の業と言えます。

恐竜時代も重力が今の現代と変わらなかったと仮定すると、その重力に耐え切れず恐竜は立ち上がることが出来なかったのではないかと言われていますが、そこに「重力が低かった」説を持ってくるとあの時代に巨体を支えることが出来たからこそ、あれだけ大きくなったということも推測できるでしょう。

つまり、もし恐竜が現代にいたら重力で体を支えることが出来なかったのではないかと思われます。

理由その3:気候、大気の問題

その他に考えられる恐竜が現代にいたら生きていけなかった理由としては、気候の問題です。

恐竜が生きていた時代、大気の二酸化炭素の量は今の6~10倍とされており、ジュラ紀の頃は20倍もあったという説もあります。

そのため、大量の二酸化炭素が大気に熱を閉じ込めたことで今の平均気温よりも10度も高かったとされています。

もちろん、今でも温暖化が進み世界中の多くの国で猛暑の夏を迎えているわけですが、恐竜が生きていた時代はさらに暑かったことが考えられますので、寒くなった季節を恐竜が乗り越えられるかどうかは疑問です。

また、大気中の酸素濃度の問題からも恐竜が現代にいたら生きていけない可能性が高いと言えます。

二酸化炭素量が高く植物が生い茂った時代に昆虫などが巨大化した理由の一つに、酸素の毒性を低くするためという理由があるとされています。

その酸素量が多かった時代から恐竜時代に突入した頃には、大気の酸素量は今よりも低かったために恐竜は生きてこれた可能性があるのです。

もちろん、恐竜も酸素量が豊富だからこそあれだけの巨体になれたという説もあるのですが、昆虫が巨大化した時期をピークに恐竜時代の酸素量は低下してきており、それはつまり恐竜は酸素濃度が低いところではないと生きられないのではないかという結論にならないでしょうか。

酸素はあればあるほど良いと思われがちですが、実は多いと返って毒になることもあるとされており、人間は酸素量が今よりも多い状態で生活すると細胞が損傷して視覚障害や痙攣、めまいや呼吸困難などを起こす可能性があるとされています。

もし、本当に恐竜が現代にいたらということを想像するのは楽しいことですが、物理的に難しかったことが考えられます。

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