草食恐竜は植物を食料とし、肉食恐竜はその草食恐竜や小型の動物を捕食したのではないかと思われますが、それ以外に魚を中心に食べている魚食主義の恐竜も少なくなかったとされています。
では、恐竜の中でも魚食主義だった種類としてはどんな恐竜がいるのかについて解説していきます。
目次
それで足りるの?スピノサウルス
日本人の魚離れに警笛を鳴らしている人は少なくありませんが、恐竜にも実は食料の好みがあることをご存知でしょうか。
同じ肉食恐竜でも、魚しか食べない魚食主義の恐竜もいたとされているのですが、それはどんな種類の恐竜だったのか気になるところです。
魚食主義の恐竜としてまず挙げたいのはスピノサウルスです。
スピノサウルスは白亜紀後期に生息していた恐竜で、背中のとげが上に伸びて帆のようになった特徴的なフォルムで知られていますが、実は生粋の魚食主義の恐竜ではないかと推測されています。
一説では、水陸両用で主に水中で魚を取って暮らしていたのではないかとも言われています。
ただ、スピノサウルスはあのティラノサウルスを超えるほどの巨体をしていたため、その体を維持できるだけの魚を毎食食べられていたのかどうかは疑問であり、だからこそ水中でいつでも捕食できるように暮らしていたのではと思われているのかもしれません。
バリオニクス
バリオニクスは中性代白亜紀初期に生息していた体長7.5メートルにもなる中型の恐竜で、魚主義だったのではないかと考えられている恐竜です。
ワニのように細長い顎は魚を取るのに適しており、歯は96本も生えていたとされています。
バリオニクスが魚食主義の恐竜ではないかと疑われたのは、発見された化石の中のお腹の部分に魚のウロコが残っていたことが大きな理由とされています。
ただ、本当に魚食主義だったどうかは怪しく、見つかった化石の中には草食恐竜であるイグアノドンの骨も発見されていることから、魚に限らずその時捕食できるもので生活していたことが考えられます。
羽毛恐竜のミクロラプトルも魚食主義?
比較的新しい時代に中国で発見された恐竜に、ミクロラプトルと言う羽毛を持つ恐竜の種類がいます。
その中でも、ミクロラプトル・グイという恐竜はそれまで小型の鳥やリスなどの小動物を捕食していたのではないかと思われていたのですが、化石の中から未消化の魚の骨が見つかったことで、肉だけでなく魚も食べていたことが分かったのです。
実際に、ミクロラプトルの歯の形状は肉を引き裂くよりも魚を突き刺した方が適しているという点から、魚食をしていたのではないかと考えられています。
ただ、魚食主義だったどうかは難しいところですが、魚を食べていたことは確かだとされているようです。