恐竜の多くは卵生でしたが、その卵の色や大きさはどのくらいだったのでしょうか。
また、恐竜たちはどのように温めていたのかについても解説いたします。
恐竜の卵の色は?
卵といえば白い色をしたものを思い浮かべる人が多いと思われますが、恐竜の卵はどんな色をしていたのでしょうか。
卵の化石が発見されていても、すでに化石化しているために色が茶色になってしまっており実際の色がどのような色なのかはわからなかったことが多かったようですが、この度その常識を覆すような卵の化石が発見されたのです。
それは、全体的に青緑がかった色の卵とされており、中国で見つかったオヴィラプトル類の卵で、化学解析の結果ビリベルジンとプロトポルフィリンという2つの色素が見つかったのですが、その色素は鳥の卵にもみられる色素だったようです。
色付きの卵を産む生物は鳥類にしかない特徴とされていましたが、恐竜が色付きの卵を産んだ発見がされたことにより、ますます恐竜が鳥類の祖先であった可能性も深まったのではないかと思われます。
大きさはどれくらいだったのか
では、今度は恐竜の卵の大きさはどのくらいだったのかについて解説いたします。
現在生息しているダチョウなどの卵がニワトリよりも5倍くらいの大きさであるように、体が大きければそれだけ卵の大きさも大きいように感じますが、実際はどうだったのでしょうか。
現在発見されている恐竜の卵の化石から推測するに、恐竜の卵の大きさはラグビーボール2個分くらいの大きさとされています。
実は、恐竜の卵は卵のみで見つかった場合その親がどんな恐竜なのかまではわからないとされており、発見された卵の化石に対してマクロエロンガトウーリトゥスという名前が付けられており、実際の親はどのくらいの大きさなのかということまでは特定できないとされています。
南アフリカのジュラ紀の地層から見つかった卵の化石には、胎児が残されているものもあるのですがその卵の大きさは6センチと非常に小さかったとされています。
この卵の場合には親が分かっており、古竜脚類の仲間であるマッソスポンディルスと言う恐竜で生態の体長は5メートルほどとされていたようです。
言ってみれば、5メートル程度の恐竜の卵が10センチに満たない大きさで、その生まれた子供は5メートルの大きさになるのだと思うと、恐竜は小さく生まれて大きく育つように進化していたのかもしれません。
意外!知能的な恐竜の卵の温め方とは?
恐竜は鳥類の祖先なので、同じように温め方として卵をお腹の下に抱えて温めていたのか気になるところです。
小型の恐竜は、今現在の鳥と同じくお腹の下に抱えて温めた可能性もあると言えるでしょう。
ただ、ティラノサウルスなどの肉食恐竜やアパトサウルスなどの大型草食恐竜はあれだけ大きな体格をした恐竜なので、鳥のような温め方では自分の重さで潰してしまう可能性もあると言えます。
恐竜たちの多くは、実は卵を抱えて温めていたのではなく、太陽熱や地熱、植物の発酵など周りの環境を利用した卵の温め方だったとされているのです。
ブラキオサウルスやアパトサウルスなどの大型草食恐竜たちは、砂岩などに巣が見つかることが多かったことから、砂の中に産卵して太陽熱や地熱を利用した卵の温め方だったとされているようです。
また、気候環境によっても温め方は異なるとされており、北極圏などの比較的寒い地域に生息していた恐竜たちは、鳥類のように抱卵することで卵を守り生き抜いていたことが考えられます。
それぞれ子孫を残す上で様々な工夫を行っていたと考えると、恐竜も意外に頭が良かったのかもしれません。