角竜の恐竜といえば、トリケラトプスを思い出す人が多いと思われます。
実は私たちが思っている以上に角竜たちは謎に包まれている存在と言えるのですが、どんなことが考えられるのかご存知でしょうか。
角竜は角があるから角竜と言うわけではない?
角竜と言って多くの人が思い出すのはトリケラトプスではないかと思われます。
非常に頭が大きく、角以外にも特徴的なフリルを持っており、頭の重さだけでも2メートルほどあったと言われています。
その大きな頭を支えるために首の筋肉は非常に発達していたと言われています。
ティラノサウルスのライバルとして人気が高い角竜のトリケラトプスですが、実はすべての角竜に角があったわけではないとされていることをご存知でしょうか。
実は、角を持つことが角竜の条件ではないとされており、そもそも角竜はスティラコサウルスの流れをくむセントロサウルス類と、トリケラトプスの流れをくむカスモサウルスの2つの種類に分類されます。
セントロサウルスには角がないものもいるとされているのですが、カスモサウルスには角があるものもいるとされており、つまり角がなかったら角竜ではないとも言い切れないと言えるのです。
何が角竜を決定づけるのか
角があってもなくても角竜と分類されるのであれば、何が角竜であることを決定づけるのか気になるところです。
角竜を角竜と決定づける事柄としては、角ではなく口の先にある吻骨と言う骨だとされています。
実はこの骨は角竜だけが持つ特徴とされており、表面は皮膚の角質のような鞘で覆われており、下あごの前歯骨と合わせることでちょうどくちばしのように見えます。
その体格から、トリケラトプスなどの鳥盤類がなぜ鳥に進化したのか理解不能と思われますが、その口先の鳥のくちばしのようなものを見るとさすがに子孫が鳥類であると理解できるのではないでしょうか。
角竜とサイの角は違うもの?
トリケラトプスなどの角竜の頭には立派な角がついていますが、良く見るとサイなどの草食動物の角にも似ています。
サイは恐竜であるトリケラトプスとも非常に似ており、その角のために人間による乱獲で絶滅の危機に瀕していると言われています。
サイの角は、皮膚や毛、髭などに近い物質であるため一度折れてしまってもまた伸びてきますし、爪のように長く伸び続けると言われています。
一方、非常に姿かたちが似ている角竜ですが、実は角竜の角はサイのように髪の毛や爪などと同じ材質ではないとされているのです。
博物館に行くと、「あ、あれが角竜の骨だ」と思われる人が多いように、角竜の角は皮膚や毛からではなくもともと頭骨として骨から形成されています。
もちろん、角竜の子孫はあくまで鳥類の流れをくむため、そもそも角竜とサイの進化の進み方がもともと違うのですから、同じ角でも材質が違うのは当然といえば当然とも言えます。
このように、角竜は様々な謎に満ちており、これから先の専門家による新たな研究によって分かってくることもあるのではないでしょうか。