恐竜の化石が発見される場所というと、北アメリカやアルゼンチンなどの広大な地であることが多いですが、恐竜は日本にいたのでしょうか。
実は、恐竜が日本にいたことを示す、日本で発見された恐竜がいるのですがその恐竜はどんな種類なのかについて解説していきます。
その1:福井県のフクイラプトル
恐竜が日本にいたことを示すのに、日本で発見された恐竜の中でもあまりにも有名なのが福井県で発見されたフクイラプトルです。
福井県にある勝山市は中生代の地層である手取群層という地層にまたがっており、そこから数々の恐竜の化石が発掘されています。
特に福井県はフクイラプトル以外にも様々な種類の恐竜の化石が発見されており、フクイサウルスやフクイティタン、イグアノドン類のコシサウルス、フクイベナトールなども見つかっています。
福井県にある福井県立博物館には、迫力のある恐竜の骨格標本が所狭しと飾られており、見る人を圧倒させます。
福井県は日本において最も恐竜発掘に適した地とされており、日本にも恐竜がいたことを示す大きな指標となっています。
その2:兵庫県のタンバティタニス
その他の恐竜が日本にいたことを示す発見としては、兵庫県の丹波市から発見されたタンバティタニスです。
白亜紀前期に生息したとされている大型竜脚形類のティタニサウルス類に属するのですが、2014年に新属種であることが解明されて「タンバティタニス・アミキティアエ」という学名が付けられたと言われています。
丹波市の「タンバ」と、ギリシャ神話に登場する女巨人である「ティタニス」にちなんでタンバティタニスという名前が付けられたようです。
その3:熊本県のテリジノサウルス
熊本県でも実は歯や爪などの多くの恐竜の化石が発掘されており、恐竜が日本にいたという証拠となる化石がありそうなのですが、学名は付けられていませんでした。
しかし、1998年に熊本県の御船町というところで、中生代から白亜紀後期にかけてモンゴルに生息していた、爪が1メートルもあったとされているまだまだ謎が多い恐竜であるテリジノサウルスの脳函が発掘され、恐竜の脳を研究する上での非常に貴重な発掘となったとされています。
その大昔、大陸はつながっていた可能性が高いため、テリジノサウルスがモンゴルから大陸を渡って日本に移動した可能性があると言えます。
その他にも、鹿児島では角竜のケラトプス類の化石が、長崎県ではティラノサウルスの歯の化石も見つかっており、恐竜がかつて日本にいたということは間違いないとされています。