恐竜であることの定義として2足歩行するという定義がありますが、そもそもなぜそのように進化していったのでしょうか。
恐竜がなぜ2足歩行をするように進化していったのかその理由について解説いたします。
理由その1:速く走るための問題
恐竜が恐竜であることの定義として2足歩行であることが挙げられますが、なぜ恐竜は2足歩行に進化していったのか気になるところです。
恐竜が2足歩行になった理由として考えられるのは、食料となる動物をハンティングするために必要だったのではないかと思われます。
多くの場合、2足歩行を行う恐竜は肉食または雑食の恐竜たちであることが多く、地面や木々に生えている動かない植物を食べる草食恐竜と違い毎回ハンティングする必要があったと思われます。
動物が逃げるスピードに合わせて自分たちも速く走れる体が必要だったと思われますが、4足歩行で走るにはそこまでスピードが出せなかったのではないでしょうか。
チーターやライオンのように、4足歩行で十分にハンティングに適していれば問題ないですが、恐竜はあの巨体でハンティングをするのは不利だったかことから、ハンティングしやすいように2足歩行へと進化していったことが考えられます。
理由その2:呼吸の問題
これも、肉食恐竜がハンティングしやすくするために2足歩行となった理由と関係していますが、効率よく呼吸するために2足歩行に進化していった可能性も考えられます。
ワニやトカゲなどの爬虫類の場合、お腹の横からすぐに手足が生えていますので、それに合わせて足を曲げて前に進んでいかなければならず、体を曲げることによって肺の形も大きく変わっていくことが考えられます。
この状態ですと、移動する動作によって獲物を追いかける際に呼吸がうまくいかず、早く走るのには息がすぐに切れてしまうこともあると言えます。
しかし、2足歩行であるなら獲物を捕まえるのに早く走る動作が呼吸の邪魔になることなく進めますので、酸素をたくさん取り込んで効率よく走るためには2足歩行に進化する必要があったのではないかと思われます。
理由その3:酸素濃度の問題
恐竜がなぜ2足歩行になったのかという理由としては、その当時の酸素濃度も関係していたのではないかと考えられています。
恐竜が誕生し始めた三畳紀と言うのは、生き物が多様化して爆発的に増えていったカンブリア紀に比べると非常に酸素濃度が低かったとされています。
酸素濃度が低いということは、それに対応する身体に作り替えていかなければならないということであり、恐竜が生き残るためには酸素濃度の低い状態でも生きていけるように進化する必要があります。
2足歩行は、酸素濃度が低い状態でも恐竜が問題なく過ごせる体が必要だったからこそ、2足歩行に進化していったのではないでしょうか。