私たちは当たり前のように古代に生息していた大型爬虫類のことを「恐竜」と呼びます。
そもそもなぜ、恐竜という日本語の語源になったのか、誰が最初に言い出したのでしょうか。
恐竜の名前の語源とは
物心つく前から、恐竜のことは恐竜と呼ぶようになっていた人は多いと思われますが、そもそもなぜ恐竜は「恐竜」と言う語源となっているのでしょうか。
恐竜の名前の語源を考えるには、恐竜の化石の発見までさかのぼる必要があるとされています。
1800年代、イグアノドン、ヒラエオサウルス、メガロサウルスの3種類の大型爬虫類の化石を発見した際に、今まで生息している動物たちとは全く異なる体の構造をしているこれらの化石から、イギリスの解剖学者で古生物学者でもあったリチャード・オーエンは、1842年にこれらの化石の動物たちを、今までとは全く異なる動物の種類として「DINOSAURIA(ダイノサウリア)」という名前を付けます。
これは、ギリシャ語の「deinos sauros」という言葉に由来しており、恐ろしいほどに大きいという意味の「deinos」と、トカゲを意味する「sauros」をつけて「deinos sauros」と呼ばれるようになったようです。
では、日本語の恐竜の語源はどこから来たのかというと、その当時名付ける権利があったとされている東京帝国大学の教授であった小藤文太郎元教授が、最初に「魚竜」や「蛇竜」という名前を付けたのですが、そこから同じく東京帝国大学の横山又次郎元教授が「DINOSAURIA」にさらに近い名前として「恐竜」とつけたとされています。
ティラノサウルスの名前の語源は?
恐竜の中でも最もポピュラーな恐竜といえばティラノサウルスですが、ティラノサウルスの名前の語源はどのようなものなのでしょうか。
ティラノサウルスの名前の語源は、「暴君」と言う語源がついており、中国などでは漢訳で「暴君竜」と表記されることもあるようです。
また、ティラノサウルス・レックスには「王」を意味する語源があるとされており、その名前が付けられるのはやはりティラノサウルスが数多くいる恐竜の中でも人気がトップクラスであることを物語っているのではないでしょうか。
なんでそんな名前?へんてこな名前の恐竜の語源とは?
恐竜の名前の語源として、なんでそんな名前になってしまったのかという種類も少なくないのをご存知でしょうか。
例えば、白亜紀の海の中に生息していた8メートルもの巨体のエラスモサウルスは、その凶暴さからは想像できない「リボンのトカゲ」という意味がある名前の語源を持っているとされています。
その他には、ダチョウ恐竜とも呼ばれる鳥類の祖先のようないでたちのガリミムスは、非常に足の速い恐竜であるのに「ニワトリもどき」というへんてこな名前の語源です。
トリケラトプスなどに進化する初期の角竜であったプシッタコサウルスは、「オウムのトカゲ」というこれまたへんてこな名前の語源を持っており、中国のガス会社がその化石の発掘に貢献したことから、「ガスのトカゲ」という全く関係ない名前の語源を持つ「ガソサウルウス」なんて恐竜もいます。
恐竜からしたら、勝手に色々な中にはへんてこな名前を付けられて、たまったもんじゃないと思っている恐竜もいるかもしれませんね。