多くの人がイメージする恐竜は、ゾウやキリン、クジラなどよりも巨大化した姿だと思われます。
では、なぜ恐竜はそこまで大きい体を持つことが出来たのか、その理由について解説いたします。
理由その1:食料が豊富だった
恐竜がなぜがそこまで大きい体を手に入れることが出来たのには様々な理由があると言えますが、その一つとして恐竜の食料となるものが豊富だったことが大きい体を手に入れることができた理由として挙げられます。
恐竜が生きていた時代は温暖な気候であり、草食恐竜の食料となる被子植物が誕生して進化を遂げており、また豊富に茂っていたために、それを食べて草食恐竜はどんどん大きくなっていったのではないかと思われます。
植物が豊富で温暖な気候であれば、恐竜以外のその他の昆虫や生物も元気に過ごしていたことが伺えます。
また、草食恐竜が植物で大きくなれば当然それを捕食する肉食恐竜も食料には困らなかったのではないでしょうか。
理由その2:恒温動物ではなかった
その他の、なぜ恐竜が大きい体を手に入れることが出来た理由としては、恒温動物ではなかったということも理由の一つとされています。
恒温動物とは、外気の気温に左右されることなく自分の体温を保つことが出来る動物全般のことを呼び、私たち人間を始めとする哺乳類も恒温動物です。
恒温動物は体温を維持するためにたくさんのエネルギーを消費しなければならないのですが、体温維持にエネルギーが使われるということはそれだけ体の成長がおろそかになってしまうことが考えられます。
しかし、変温動物や中温動物であれば体温を維持するためのエネルギーはそれほど必要ではないのでその分体を大きくするのにエネルギーを使うことが出来ます。
では実際に恐竜はどんな体温の動物だったのかというのはまだ定かではないのですが、私たち哺乳類のように完全な恒温ないしは内温性の動物ではなかったことから、あそこまで大きい体を手に入れられたのではないかと考えられています。
理由その3:大きい体を手に入れるのに適した体の作りだった
恐竜がなぜあんなに大きい体を手に入れることが出来たのは、そもそも恐竜が体を大きくするのに適している体の作りをしていたことも理由とされているようです。
恐竜は鳥などと同じく肺を持たない代わりに気嚢という器官が存在し、それが肺のように体に酸素を送ったり出したりするポンプの役目をしていたとされています。
気嚢は肺で呼吸をするよりも効率的に酸素を取り込むことが出来るとされており、大きい体にも隅々まで酸素を送ることが出来たからこそ、あそこまで大きい体になったのではないかと考えられています。
加えて、直立歩行ができる骨格であることも実は大きい体を手に入れるのに適した作りとされており、ワニのようにがに股の骨格だと足で重い体を支えるのは難しくなりますが、直立歩行であれば重い体を支えるのに適していたのです。
その他にも、内臓などの器官も他の動物よりも強固だったことも、大きい体になることが出来た理由とも言われています。
このことから考えると、恐竜はなるべくして大きい体を手に入れることが出来たのではないでしょうか。